月別アーカイブ: 2009年10月

「パイ」が大きくなれば皆が潤う?

 財界や日経新聞がよく使う論法に経済のパイを大きくするのが一番重要だというのがあります。
 経済を食べ物のパイになぞらえて、「パイが大きくなれば、一人当たりの分け前も増え、末端の国民も豊かになる。だからとにかく経済成長が必要で、企業活動の規制などはもっての他だ」という論法です。
 これを前提とすることにより、「製造業派遣を禁止すれば、むしろ雇用情勢は悪化する。なぜならば禁止によって企業の利益が減少し、『パイ』は大きくならずに景気もよくならない。その結果、雇用情勢は悪化する」などという主張が堂々となされています。

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JR西日本にとっての「安全」

 2005年4月に発生した、福知山線脱線事故において、JR西日本の幹部が、事故を調査した運輸安全委員会の委員長などに接触していた事が明るみになりました。
 目的は、そこで論じられている内容を入手し、ATS未設置など、JR西日本にとって不利になる記述を削除させる事でした。つまり、不正な手段を使って、自社の損失を少しでも減らそうとしたわけです。

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