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「成長か分配」か、という選択肢

 政権交代に伴なう政策転換に対し、財界やマスコミが「民主党がやろうとしている、『成長より分配』は誤りだ」と批判しています。実際に民主党政権が「成長より分配」という政策を実行するかは甚だ疑問ではあります。とはいえ、この「成長か分配か」という選択肢および、それに対して執拗に批判をする勢力およびその内容については、色々と興味深いところがあるので、考察してみます。
 財界やマスコミによる、「分配より成長」という主張の論点に、「分配しても効果がない」というものがあります。これは、低所得者の分配を増やしても、それは貯蓄に回る。したがって、経済効果はない、というものです。実際、昨年行われた定額給付金の多くは貯蓄に回ったそうです。したがって、現時点においては「分配したら貯蓄にまわる」という推定自体は正しいと思われます。

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