今おきつつある虐殺
ここ数日、テロリストの巣窟となったファルージャに対し、アメリカ軍が攻撃態勢を整えているという記事がよく見られます。
前回でも書きましたが、攻撃する理由は同市に武装勢力約3000人がいると推計。多くのテロや外国人拉致の首謀者とされるヨルダン人、ザルカウィ容疑者も潜んでいるとみている。といった、「大量破壊兵器」と同様の不確定情報です。そんなもののために、連日ファルージャ市を空襲して多くの死者・負傷者を出し、それでも飽き足らず、総攻撃を仕掛けようとしているのです。ちなみに、攻撃の口実の一つとなっている「ザルカウィ容疑者」について、イラクではザルカウィはアメリカの犯罪行為を正当化する新たな口実です。この新しい人物は一年前に、でっち上げられました。と主張している人もいます。もちろん、アメリカも日本のほとんどの商業マスコミも、そのような主張は相手にしていません。
さて、このファルージャですが、春先にもアメリカ軍の攻撃で数百人が殺され、その被害状況は墓地が足りなくてサッカー場を潰して墓場にしたほどでした。にもかかわらず、今回の「攻撃準備」に関する商業マスコミのどの報道を見ても、この大虐殺については書かれていません。
これからの「総攻撃」を「対テロ」と正当化する際に、「半年前にアメリカ軍は同様の攻撃をしていた。にもかかわらず、いまだにファルージャはアメリカ軍の支配下に入っていない」という事実を国民が知るとまずい、という「配慮」なのでしょうか。
この総攻撃についての国連総長の中止要請も一蹴されたようです。また、現在のファルージャは米兵は攻勢の前にファルージャから非難するよう市民に呼びかける一方で、街に通じるすべての道路を封鎖し、市内に出入りしようとする45歳以下の男は誰であれ拘束すると住民に通告しているというそうですから、「総攻撃」が実行されれば、春と同じように多くの民間人に対する虐殺が繰り広げられるのでしょう。そして、どのような残虐行為がくり広がられようと、アメリカ政府や日本の商業マスコミが、そこで繰り広げられたファルージャの一般市民の死をきちんと報じる事もまたなさそうです。
なお、この攻撃のためにイラク暫定政府は令状なしでの逮捕や夜間外出禁止のほか、住民の 移動や集会などの制限が行えると規定した「国家安全法」に規定されている「非常事態宣言」をしたそうです。このあたりにも「イラク『民主化』の成果」がよく出ています。