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2008年02月04日

騒音行為を応援する言論機関

 日教組が教研集会をグランドプリンスホテル新高輪で行おうとしたところ、「右翼団体の街宣車が押し寄せてくるから」という理由で、急遽、会場側からキャンセルが入り、全体集会ができない、という事件が発生しました。さらに裁判でも、会場使用の仮処分が出たにも関わらず、それを無視したとのこと。司法より右翼を優先したわけです。
 この類の「教員が集会を開くために会場を借りる」「一度は受け付けたものの、右翼の街宣活動の危険性を理由に会場側からキャンセル」というのは毎年のように発生しています。しかしながら、全体集会が開けなくなったのは初めてとのことです。

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2008年01月06日

沖縄戦を「誤解」させようとする勢力

 1945年に行われた沖縄での戦争で、日本軍が沖縄の住民に「集団自決」を強いた事が文部科学省の検定で削除されました。その結果、沖縄を中心に大規模な検定撤回運動が起きました。しかし、「集団自決」について、ある程度の譲歩は見られたものの、「軍の命令により、住民が『自決』を強いられた」という記述は、やはり検定を通りませんでした。
 日本がかつて行った戦争に関する教科書検定は、一貫して当時の天皇制政府および日本軍の行動を美化しようとしています。私が中学生だった頃には、「侵略」を「進出」に書き換えさせるような「検定」が行われた、という事が話題になりました。おかげさまで、教科書を読みながら、天皇制政府がアジアを侵略した事のみならず、文部省(当時)が「侵略」という事実を隠蔽しようとしている事まで学ぶことができました。そのような文部省(当時)の「政治的立場」を知ることができた、という点においてのみ、検定には価値があると、当時も今も思っています。

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2007年04月02日

「悪い方向」に進んだ理由

 内閣府が31日発表した「社会意識に関する世論調査」によると、現在の日本で「悪い方向に向かっている分野」(複数回答)を聞いたところ、「教育」と回答した人が昨年の前回調査より12.3ポイント増の36.1%で、初めてトップになった。という発表記事がありました。
 この発表を報じた記事を見ると、「教育が悪い方向に行っている理由」についての調査結果はないようです。ところがなぜか、その原因として「学力低下」「いじめ」さらには、一部マスコミが勝手に煽っただけの「必修科目未履修問題」などを、勝手に「理由」として分析しています。
 だいたい、「学力低下」や「いじめ」は今になって始まった事なのでしょうか。「分数の計算ができない中学生がいる」という記事を読んだのは、もう10年くらい前だったと記憶しています。「いじめ自殺」に至っては、特に大きく報じられた「葬式ごっこ自殺」などはもう20年以上前の話です。そこから何ら改善がなされず、現在に継続されているだけの話です。
 こう考えると、「昨年に比べて『教育』が悪い方向に進んでいる」という結果に対して、報道機関が勝手に分析した「理由」が、いかに見当外れなのかよくわかります。

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2006年12月09日

なんでもかんでも戦後教育のせい?

 数日前の日経新聞一面で、教育問題に関する連載が始まりました。「財界の広報紙」としては当然ながら、自民党政府の行おうとする教育基本法「改正」を全面的に支持するような内容となっています。
 そのため、さまざまな子供周囲の「乱れぶり」を報じ、その原因は「戦前の修身教育の反省から、戦後では道徳教育が軽視されたから」というように論じています。もちろん、「ではなぜ、戦前の『修身』は見直しを受ける事になったか」という理由については一切論じていません。

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2006年11月18日

国家公認の「国民に不利益をもたらす法案」

 教育基本法「改正案」が衆院で強行採決されました。これまでも、与党が強行採決して成立した法案は多々ありますが、いずれも一般国民にとって益はなくても害のある法案ばかりです。その経緯だけ見ても、今回の「改正案」が一般国民にとってどのようなものなのか分かるとしたものです。
 それだけでも十分と言えば十分ですが、今回の法案がいかに「一般国民にとって有害であるか」という事に関して、自民党政府はさらなる「お墨付き」を与えています。すなわち、タウンミーティングでの「質問ねつ造」です。
 この件は、内閣府と文科省が共謀して行ったとのことです。言うまでもなく、仮に一般国民にとって益のある法案だったら、わざわざ綿密な台本を作って、質問をねつ造させる必要はありません。頼まれなくても参加者がその法案に賛意を示してくれます。すなわち、自民党政府自らがこの「改正案」が一般国民にとって有害無益だと証明しているわけです。

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2006年11月04日

内閣府の「調査結果」とその報道

 昨日、内閣府が陸上自衛隊のイラク派兵を、七割が評価している、という「調査結果」を発表しました。何でも、9月下旬に全国3,000人を対象に行ったそうです。回答率は60.4%ほどで、「高く評価する」が25.6%で、「多少は評価する」が45.9%だったとの事です。
 そしてその「評価」の理由で一番多かったのは「イラクの復興に役立った」で、67.9%、ついで「戦闘に巻き込まれずに無事に任務を終えた」が45.3%だったそうです。
 この選択肢一覧を見る限り、質問書は「陸上自衛隊派兵はイラクの復興に役立った」という事を前提にしているようです。
 では果たして本当にイラクは「復興」しているのでしょうか。10月もアメリカの兵士がイラクで100人死んだそうです。「イラク新政府」の上に位置しているアメリカ軍の兵士ですらそれだけ死んでいるのですから、前線で戦っているイラク人の兵士は、親米側・反米側をあわせてどれだけ死んでいるのでしょうか。さらに、その戦闘に巻き込まれている一般市民はどのような生活をしているのでしょうか。
 さらに、イラクの現状を紹介しているブログなどを見ると、どう考えても「イラクが復興している」などという認識はできません。
 つまりこれは、存在しない「イラクの復興」および「復興に自衛隊が役立った」事を前提に、陸上自衛隊派兵の評価を「調査」しているのです。それこそ、「大本営発表」を前提にして「1930年代からの日本軍によるアジア侵略はアジアの人々に有益だったか?」という「調査」をやっているのと大差ありません。

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2006年06月03日

自分たちへの「愛」を強要する法案

 教育基本法改悪案を自民党が出し、民主党も本質的に変わらない「対案」を出しています。いずれにせよ、結局のところ、彼らの目指しているのは、現在、自分たちが構成している自民党政府の維持・発展に適した形で子供達を「教育」できる体制作りです。そして、その象徴と言えるのが、「我が国と郷土を愛する」すなわち「愛国心教育」なわけです。
 一連の「愛国心」に関連して、少なからぬ自民党政治業者が「教育勅語の再評価」みたいな事を言っています。最初の頃は、「戦前の愛国心とは違う」みたいな事も言っていましたが、最近はそれすら言わなくなりました。
 戦前教育の成果である「愛国心」で「愛」の対象となった「国」というのは、一般の日本人たちでも、日本の自然環境・生活環境などではありませんでした。「愛」の対象は絶対的存在である天皇であり、同時に、その天皇の下で権力を得ていた天皇制政府の面々でもありました。その結果、「天皇陛下のため」に戦地で殺し・殺されていった「愛国者」たちの屍の上で、政治業者たちは権力を守り、それと一体化していた旧財閥なども利益を挙げたわけです。
 そして、そのような時代を懐かしむ政治業者たちによって、「愛国心教育」が復活させられようとしているわけです。

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2005年04月13日

中国の反日デモ報道から伝わるもの

 先週末あたりから、中国で反日デモが過激化している、と報じられています。教科書問題など日本側にも非があるとはいえ、大使館への投石や日本人留学生を殴打するなど、暴力で意見を主張する、という行為は断じて賛成できません。
 ところで、このデモに関する日本側の報道を見ていると、二つほど興味深い点が見受けられます。一つは、中国の高官の発言や、大使館周辺の警官の言動を元に、「中国側がデモを扇動している」というような書き方をしているところです。その一方で、「報道管制をしいて、この件は一般市民には伝えないようにしている」とも報じています。
 中国政府が「反日行動」を拡大したいのなら、都合の悪い部分は隠して「愛国者たちのデモ」と報道させればいいだけですし、逆に収束させたいのなら警官に厳しく取締らせればいいわけです。いずれにせよ、ちょっと矛盾しています。もちろん、巨大な官僚組織ですから、それぞれの部局に思惑があって、矛盾した行動を取っていると考えるべきなのかもしれません。しかしながら、一つの記事に「中国政府を糾弾する」という点を除けば矛盾している情報を載せるというのはどうなのでしょうか。

 ところで、「大規模デモを報道しない・させない」という事を日本のマスコミは中国ならではの事であるかのように報じています。
 しかし、日本でも似たような事は最近になって増えています。2年前のイラク戦争の時の反戦運動しかり、九条の会の活動しかり、商業マスコミでの扱いは良くてベタ記事程度。黙殺する事も少なくありません。特に、好戦・九条改悪派の会社ほど扱いが小さくなる傾向にあります。
 こういうのを見ていると、公然と国家の統制を受けている中国のマスコミと、「権力を監視する」と自称している日本のマスコミの違いについて、考えさせられてしまいます。

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2005年03月06日

どのような思想形成に役立つ教育?

 中山成彬文部科学大臣が、競争は悪だとしてきたが、社会に出ると競争社会で子供が落差に戸惑う。こういう今までの教育は、ニートなどの予備軍の『大量生産』に手を貸しているのではないかと発言しました。
 しばらく前には、この文科相の所属している派閥の長が、カネさえあれば何でもいいんだ。力ずくでやれるんだという考え方は日本の教育の成果かと(疑問に)思うと発言していました。
 就職しない(できない)のも、大金を稼いで株を買うのも、「戦後教育のせい」だというわけです。この二つを関連づけるのはかなり難しいと思うのですが・・・。個人的には、何でもかんでも「戦後教育のせい」と言い放てるような人たちを養成(?)している、自民党の党内教育のほうが問題なのでは、と思う次第です。

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2004年07月04日

なんの「心」が傷つくのか

 愛知県の小学校の校長が、新聞社から配られる「写真ニュース」にある、イラクでの捕虜虐待の写真を「子供の心が傷つく恐れがある」と言ってはがしたそうです。
 この談話だけだと、「捕虜虐待写真」が視覚的に「子供の心を傷つける」と認識して、写真をはがしたみたいに読めます。ならば、写真をはがした代わりに、自分で「今、イラクでは、多くの人が殺され続けています。また、捕まった人もアメリカ・イギリスによって、人間とは思えないようなひどい仕打ちを受けています」とでも文字で書いて張れば、子供の心を傷つける事なく、ニュースを伝える事ができます。
 それはしていないとなると、この校長氏の主張は「イラクで捕虜虐待がある」という事実を伝える事が、「子供の心を傷つける」事なのでしょうか。となるとイラクでなければいいとか、現在行われている戦争でなければ「心を傷つけない」という事はありえませんから、このこの校長の「教育」方針のもとでは、第二次世界大戦をはじめ、あらゆる「戦争」「虐殺」「虐待」を教えられない事になります。

 となると結局、この校長氏の主張は「アメリカが行い、日本が追従しているイラク戦争で、このような残虐行為が行われている事を知られると、子供の心が傷つく」と解釈せざるをえません。つまり、「傷つく心」というのは、人間としての感性とか精神を意味する「心」ではなく、「アメリカの属国民としての心」なのでしょう。
 彼のような「心の教育」を真に受けて育てば、「アメリカが悪い事などするわけがない」という「属国民」が育つのでしょうね。戦前で言うところの「小国民」とか「臣民」の現代版というわけです。

2004年06月29日

採点

 名古屋で、「イラク派兵の是非」を試験問題にして、「賛成」を0点、「反対」を5点とした日本史の教師のニュースがありました。この人がなぜ「イラク派兵はよくない」と考えるに至ったか分かりません。しかし、自分のやった「採点権を利用して、生徒にイラク派兵反対と書かせる」という事が、多数の議席を利用して派兵を強引に推し進めた自民党政府と同レベルでしかない、という事に気づかなかったのでしょうか。

 ちなみに私の高校3年の時の日本史の教師は、若くて気さくで冗談なんかを飛ばしながら、かつ大学受験にあわせた効率のいい授業をする人でした。1月の最後の授業の時、その先生は第二次大戦に関する項目を普通に進めました。そして最後に、「下半身の服を剥ぎ取られた現地女性と日本兵の『記念写真』」を見せました。特に何か主張するわけでもなく、ただ「こういう事実があった」という事を淡々と説明していました。私自身はその「記念写真」はすでに知っていたので、それに対する驚きなどはありませんでした。しかし、その先生の「最後の授業」は今でも鮮明に覚えています。

 ところで、新聞の投書欄を見ていたら、72歳の女性が1944年、女学校で「日本は戦争に勝つか」という試験問題が出て、その中で一人「わからない」と書いた生徒がいたところ、本人は厳しく叱責され、学校レベルでの大問題になったというのがありました。
 こんな「昔話」、10年くらい前に聞いたら「当時の教育は異常だったんだな」という笑い話ですむのでしょう。しかし、東京での異常な「日の丸・君が代」の押し付けや、久留米の「君が代」を歌った時の「声の大きさ」を採点するなどというニュースを見ていると、「当時も今も変わらないんだな」としか思えませんでした。
 いつの時代にもいろいろな「教育者」がいるわけですが、いずれにせよ、自分が持つ「権力」を押し付けるような「教育」だけはしてほしくないものです。