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権力者の死と軍部暴発の因果関係

 半月ほど前に、北朝鮮の最高指導者であるキム=ジョンイル氏が亡くなりました。それ以降、新聞や週刊誌は「北朝鮮軍が軍事行動を起こす可能性」などという記事を何度も流しています。
 私の知る限り、歴史上、圧倒的な力を持つ権力者が病死し、直後にその国の軍隊が他国を攻めた、という事例は聞いたことがありません。普通に考えても、リーダーがいなくなれば、まずは国内体制を再構築しようとするのが普通です。
 もし、「軍部が暴発」する可能性があるとしたら、これまで過激な思想を持つ軍を、キム=ジョンイル氏が抑えており、死によってそのタガが外れた、というくらいしかありません。
 しかしながら、もしそうだとしたら、これまで散々「報道」されてきた、「ジョンイル氏は異常な独裁者であり、いつ日本に攻めてくるかわからない」という論調と矛盾してしまいます。
 つまり、この「軍部暴発報道」は、どう考えても破綻しているわけです。

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