月別アーカイブ: 2007年5月

投票者に情報を伝えまいとする「投票法」

 憲法「改正」を目指した「国民投票法案」が可決されました。地方公務員の運動制限など、いかに「国民に対して、改憲しようとする項目の情報の伝達を制限するか」が特徴の一つとして挙げられます。
 そのような事を行うには何らかの理由があるはずです。今回の法律は、主権者である国民が自ら投票権を行使して、憲法を変えるか否かを決めるためのものです。という事は、そのような情報管理を行わないと、投票者である国民に何か不利益がもたらされるとでも言うのでしょうか。

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「国民の益」と乖離する9条改憲論

 憲法記念日ということで、自民党政治業者や右派商業新聞が、改憲論を打ち上げています。もちろん、以前から変わらず、その主張にあるのは、「アメリカの命令で軍拡を進めてきたが、より進めるために邪魔な9条をなくす」というだけのものです。それによって国民にもたらされるのは、今以上に進む、将来の生活・安全の低下だけです。
 それを分かりやすく教えて(?)くれたのが、今日の読売新聞社説でしょう。核心はやはり9条であるとして、北朝鮮の核兵器開発や中国の軍事大国化による日本の安全保障環境の悪化や、イラク情勢など国際社会の不安定化に対し、現在の9条のままでは、万全の対応ができない。日本の国益にそぐわないことは明らかだ。としています。「万全の対応」について具体的な記載がないのですが、文脈から判断するに、中国や北朝鮮に軍事力で対抗するのみならず、アメリカのイラク侵略にもより協力できるほど軍拡しなければならない、という意味のようです。

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