小泉首相が、日米首脳会談で、自衛隊のイラク多国籍軍参加を明言しました。こういう重大な事を、国民に向けてする前にブッシュ大統領に言うあたり、小泉首相が日本の「主権者」を誰であるかと認識しているのがよく分かります。
それにしても、あそこまで「多国籍軍」の中軸となる米兵の虐殺・捕虜虐待行為が明らかになっているのに、相も変わらず「人道支援」「復興支援」などと言いつづける神経も、それをそのまま報道する神経も理解できません。なぜ「征服支援」と素直に言えないのでしょうか。
ついでに言うと、今度は明確に「軍」に加わるわけです。これまで「派遣」と報道し続けてきたマスコミはやはり「多国籍軍に派遣」などという表現を使うのでしょうか。それとも、これを機に開き直って正直に「派兵」という言葉を使い出すのでしょうか。
あと、この会談で拉致被害者と北朝鮮で結婚した、米軍脱走兵のジェンキンス氏の処遇についての話がでました。ブッシュ大統領が「現在も米兵として陸軍は四つの異なる罪で手配している」と説明したのに対し、首相は「本当にジレンマだ」などと答え、結論は出なかったそうです。という事は、ジェンキンス氏に会った時に即興で作成したという念書には何の意味があったのでしょうか。まあ、最初からだますつもりで、万が一「念書」に釣られて来日したら、適当な理由をつけてアメリカに引き渡すのが最初からの予定だったのかもしれませんが。これまでの「公約」の処理などでさんざんやっている事なので、仮にそうなっても驚きもしませんが。
それにしても、本当に「対アメリカ」を除くと、何を言わせても言葉の重みや誠意が一切感じられない人間ですね。