63年前と変わらぬ残虐行為

 10日の朝、TVニュースを見たら、東京大空襲の惨状を伝える写真が新たに発見された、という報道がありました。あわせて、その写真が撮られた避難所で運良く生き残った方の談話も流れていました。
 その方は、最後に「もうこんな事は二度と起きてほしくない」と言っていました。確かに、東京では、1945年を最後に、あのような残虐な事は起きていません。そういう意味では、その方の願いはかなっていると言えます。
 ただ、これはあくまでも限定的な話でしかありません。「東京での大空襲」を除けば、同種の事は連綿と起き続けています。

 目立った報道がされることはありませんが、今現在でも、アフガニスタンやイラクでは、規模こそ違えど、1945年3月の東京と同じよう空襲が行われています
 しかも、その兵站活動は日本の自衛隊が行い、その活動資金は我々が払った税金から出ています さらに、今の日本にもアメリカ軍の脅威はなくなってはいません。先日、中学生が強姦された事件は記憶に新しいところですが、他にも横須賀で米兵が通りすがりの女性を撲殺するなどといった事件も一昨年に起きています。
 考えてみれば、東京大空襲にせよ、広島と長崎の原爆にせよ、アメリカ政府は特に日本に対して謝罪などはしていないはずです。結局、あの残虐行為が悪いと思っていないわけです。だからこそ、相変らずアジアで空襲を続け、兵士個人レベルでは日本の民間人も襲っているのでしょう。
 というわけで、残念ながら、テレビに出ていた東京大空襲から生き残った方の希望は、極めて限定された範囲でしかかなっていない、というのが現実です。もちろん、商業マスコミがそのような「現実」を報じる事はないのですが・・・。