子ども医療費薬局窓口負担有料化問題について

 2020年8月に、千葉市は子ども医療費薬局負担を有料化しました。
 7月以前は、病院の窓口負担が小学3年生まで300円で、4年生以上は500円でした。
 病院に行くと、窓口で300円ないし500円を払えば、続いて行く薬局の窓口では無料で薬がもらえました。
 しかし、8月からは、まず病院で300円ないし500円を払い、そのあと、さらに薬局で同じ金額を支払うようになりました。
 つまり、これまで小学3年以下は1回300円、それ以上は1回500円で済んでいたのが、それぞれ2回600円、2回1,000円と倍増となったのです。

 実は、以前の「病院窓口のみ有料」ですら、周辺の市に比べれば割高です。市原市と八街市は学年に関係なく医療窓口負担300円のみです。四街道市に至っては0円です。
 ただでさえ割高だった負担を、一気に倍にしたわけです。なお、子ども医療において薬局窓口でお金を取るような制度、千葉県では千葉市しかありません。
 そのため、病気がちの子どもがいる家にとっては大きな負担増になります。

 一見すると、「たかだか数百円の値上げ」のようです。しかし、子どもは体調を崩せば何度も病院にかかります。
 中耳炎になれば耳鼻科に行き、虫歯になれば歯医者に行く、という感じで何度も行きます。週に三回も病院に行けば、小学4年以上だと、それまで一週間で1,500円だった負担が3,000円になってしまうわけです。

 この薬局窓口負担撤回を要望する署名が、合わせて1万と330筆になりました。
 その署名提出行動に参加し、担当部署に署名を提出しました。

 その後、当事者である子育て中の方々から、この制度の酷さについて、担当する市の局長・課長に対する訴えがありました。
 しかし、大変残念な事に、担当者の方々は、その深刻な訴えに対し、表情一つ変えず、機械的な返答しかしませんでした。
 この制度に苦しんでいる方々は、相手を気遣い、昨年までの薬局窓口負担0円に戻すのが難しいのなら、せめて上限設定くらいしてもらえないか、という案を提示していました。
 それに対し、「システム設定上、上限設定は難しい」などと回答していました。ならば、無料に戻せばいいだけの話なのですが…。
 また、「限られた財源」などという言葉を繰り返していました。しかし、この会談をおこなった市役所の敷地内では、275億円をかけての新市庁舎建設工事が行われています。
 建設工事をする財源があるにも関わらず、子どもの健康を守る話になると「限られた財源」などと言っても、説得力などありません。
 市役所の担当者も立場上、仕方ないところもあるのでしょう。とはいえ、もう少し、困っている方々に寄り添う発言があっても良かったのでは、と思いました。

 最後に発言する機会をいただいたので、「子どもが病気になると罰金を取られるような制度ですね。千葉市にこんな制度があると知ったら、外から千葉市に引っ越すのをやめる親御さんも増えるだろうな、と思いました。千葉市の少子高齢化を推進したいのでしょうか」と、撤回を求めました。
 もちろん、自分が千葉市長になったら、このような制度は即刻撤回します。
 そして隣の四街道市のように、薬局はもちろん、病院窓口での負担も中学3年まで0円にします。

 なお、この公約について、「高校生以上の子を持つ親の負担も大変なので、それも改善してほしい」というご意見をいただきました。
 県知事選に挑戦する、かなみつ理恵さんは、高校生までの無料化を公約に掲げています。県の協力があれば、千葉市でもさらなる無料化ができるでしょう。
 かなみつ理恵さんと力を合わせ、より一層、子ども医療費負担の少ない千葉市を実現させるため、頑張ります。

子ども医療費窓口負担額の比較(日本共産党千葉市議団サイトより)