小泉首相にとっての「平和」

 「終戦記念日」の式典が行われました。そこでの小泉首相の談話は不戦の誓いを堅持し、平和国家の建設にまい進する。国際社会の一員として世界の恒久平和の確立に積極的に貢献していくというものだそうです。
 この談話だけを見ると、首相はかなりの「平和主義者」のようです。しかし、実際に行っている政策は、イラク侵略の全面賛成であり、自衛隊を派兵して米兵輸送を行っている事であり、かつての被侵略国の再三の抗議を無視しての靖国参拝なわけです。
 この発言と実際に行っている政策・行動に「整合性」を持たせるには、発言における単語を「翻訳」する必要がありそうです。
 さしずめ、

  • 不戦-アメリカ相手には戦争しない事。
  • 平和-アメリカの軍事力により、「敵対勢力」が打ち負かされる事。実現するには大量虐殺を伴なう事が多い。
  • 国際社会-アメリカが絶対的な権力を持つ社会。

 とでもなるのでしょう。
 これならば、あれだけ9条改憲を個人でも党でも主張しながら、原爆記念日の演説で今後とも、平和憲法を順守するなどと堂々と言えるのも理解できます。
 いずれにせよ、このような人物が政治を行っている限り、一般的な意味での「平和な生活」を我々が維持するのは難しそうです。