唯我独尊で謝罪なし?

 週刊文春の車内吊り広告に、イラク誘拐被害者の今井さんの会見を、「唯我独尊」「今井君、どこまでも謝罪なし」などと揶揄した見出しが出ていました。
 この雑誌などが中心となって、政府・警察の情報を垂れ流して行った「人質たたきキャンペーン」は、海外各メディアが呆れて報道したように「日本の恥」をさらしました。しかし、彼らはまだ、そのへんを認識していない(認識していて開き直っている?)ようです。このような報道姿勢こそ「唯我独尊」と言えるのではないでしょうか。
 また、今井さんを「君」づけで呼んでいますが、これは彼が18歳だからなのでしょうか。確かに週刊文春の編集部員は全員、今井さんより年上だと思います。しかし、だからといって、彼をそのように見下して報じる資格などあるのでしょうか。
 そのように今井さんを見下している彼らの仕事と言えば、政治家の娘の離婚問題記事などで大々的に騒ぎ、一介の殺人事件で「被害者が若い女性で全裸で遺棄されていた」というだけでその被害者女性の顔写真を大きく載せるような程度の質の低さです。そんな事より、イラクの現状・自衛隊派兵による現地の日本人観の変化を身をもって伝えた今井さん達のほうが、よはど報道者としては上だと思うのですが。
 ちなみに、週刊文春と言えば、かつて妻を殺された元会社社長の三浦和義さんを犯人であるかのように大々的に報道した実績があります。しかし、三浦さんの無罪が確定した時に会社として出した談話は「我々は三浦さんを犯人として報じたことはない」だったそうです。こういう会社の論じる「謝罪なし」というのはどういう概念なのでしょうね。

唯我独尊で謝罪なし?」への1件のフィードバック

  1. 空前の「疑惑」が「シロ」と事実上確定した日

     東京高裁は1998年7月1日、「ロス疑惑(1981年)」といわれる銃撃事件の控訴審で、殺人罪などに問われた三浦和義の一審の無期懲役判決を破棄。無罪判決を言い渡した。 1981年11月18日。日本人夫妻がロスで「ラテン系の2人組の強盗に襲われた」と夫が証言する事件で妻の….

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