カテゴリー別アーカイブ: 経済

報道されない風評被害

 この二ヶ月、「風評被害」という言葉を数多く見ました。辞書によると、この言葉の意味は「根拠のない噂のために受ける被害。」とのことです。
 ところが、実際に「風評被害」として報じられているものを見ると、「根拠のない噂」が原因でないにも関わらず、「風評被害」として報じられています。たとえば、福島原発周辺で収穫された農産物および畜産物・水産物が売れなくなった、という被害です。
 これはどう見ても「風評」によるものではありません。福島の原発から有害な放射性物質が撒き散らされ、それに汚染されたのが原因です。
 もちろん、「基準値」を満たした農産物が売れない問題もあります。しかしその、政府などの発表する「基準値」自体が信用できないのが現状です。したがって、「根拠のない噂」によって売れなくなったわけではありません。いずれの場合も、加害者は「風評」でなく「原発」です。
 したがって、この問題を「風評被害」とするのは誤りです。「原発事故による被害」が正しい表現となります。

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原発推進報道と重なるもの

 東電の原発に関する問題は、発生後半月経っても悪化するばかりで収束する気配がありません。原子炉の冷却には多くの人・資源が投入されていますが、被曝者の数は増える一方です。
 半径20キロ圏は人が入れなくなり、さらにそれより離れた地域も、「屋内退避」が「自主避難勧告」になるなど、状況は悪化する一方です。それに加え、陸地に飛び散った放射性物質により、農業が多大な被害を受けています。また、現在はあまり報じられていませんが、海中にもかなりの放射性物質が流れているとの事で、これが環境や漁業にどのような影響を与えるかも心配です。

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公務員給与の「削減効果」

 今に始まった事ではありませんが、「公務員の給与を削減せよ」という主張をする人は、商業マスコミに好意的に取り上げられます。そして、私企業に勤務している人には、それに賛同する人が少なからず存在します。
 これは、私企業で働く人の賃金や労働条件の低下に対する不満を、経営者に向けさせないための分断支配が成功している事の好例と言えます。
 では、果たしてそのような扇動者の主張通り、公務員の給与が削減されると、私企業で働く人などに何かいい事はあるのでしょうか。
 一番最初に想定されるのが、公務員給与削減により、国や自治体の財政が良くなって住民サービスが向上する、という考えです。実際、話題になっていた阿久根市の選挙で、前市長はそれを「実績」としていました。
 しかしながら、実際に行われたものとして挙がっていたのは、「住民票の発行手数料が100円安くなった」とか「市役所に住民が閲覧可能のインターネット端末が設置された」といった程度のものだけでした。 
 同じく「公務員叩き発言」で商業マスコミに持てはやされている大阪府知事なども、公務員給与削減とともに住民サービスも削減しています。

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