カテゴリー別アーカイブ: 教育

千葉市の教育問題について

 先日行われた千葉市議会における、かばさわ洋平市議の代表質問で明らかになりましたが、千葉市立の中学・高校では、49%の学校が下着の色を指定していました。
 また、「ツーブロック禁止」と髪型は67%もの校則に記載されていました。
 このような人権侵害の校則は許されません。
 市立学校の校則については、児童・生徒の人権を侵害しているものは全て見直します。
 「子どもの権利条約」に見合った校則に改めさせ、校則制定に児童・生徒の意見を反映させます。

 昨年春、緊急事態宣言のもと、教室での「三密」を回避するため、分散授業が行われました。
 一クラス20人程度での授業となったのですが、多くの児童・生徒の理解度が上がったとのことでした。
 また、先生も、全ての児童・生徒に目が行き届き、授業がやりやすくなった、と語っていました。
 日本の学級定員は多すぎます。千葉市でも、さらに少人数学級を進めるべきです。
 まずは早急に35人学級を義務教育全学年で実現させ、さらに国の財政支援要請も強め、30人学級を目指します。

 教員の長時間労働の問題も深刻だと考えています。
 何度か、朝6時前後に学校の前を通った事がありました。どの学校でも、その時点で部屋の電気がついていました。
 その時間から出勤せざるをえない、という事なのでしょう。
 それだけ、教員一人あたりの業務が多すぎるわけです。
 正規雇用の教員を増やし、教員の業務負担を減らす必要があります。

  • 学校校舎と体育館の洋式トイレ化を前倒しで実施
  • いじめや、不登校対策として、スクールカウンセラーの全校専任配置と複数担任制導入
  • 発達障がい児へのきめ細やかな支援と特別支援学校の新設
  • 老朽化と過密化が深刻な既存の特別支援学校の教室増設、並びに新たな特別支援学校の設立
  • 教員多忙化解消のための部活指導員増員とガイドラインの徹底
  • オンライン教育やICT教育推進のためのICT支援員の全校配置
  • 新型コロナ対策の手洗いが冬でもできるよう、水道の温水化

 なども進めていきます。

「いじめ」の存続を認める政党

 首相は代わりましたが、相変わらず自民・公明政権は九条改憲を目指しています。
 「九条を変える理由」としてよく報じられたのは、安倍前首相が一度ならず言った「自衛官の子どもが学校で、『憲法違反』といじめられた。それをなくすためにも九条を変える」でした。
 また、改憲とは話が異なりますが、自民党は選択式的夫婦別姓に反対を続けています。その理由として挙げられるものに「両親の姓が違うと、子どもが学校でいじめられる」というのがあります。
 この論法の通り、自衛官や別姓カップルの子どもがいじめられないために憲法九条を変えたり、選択的夫婦別姓を否定するのは正しいことなのでしょうか。

 もちろん、こんな主張は完全に間違っています。
 どんな理由であれ、子どもが学校で「いじめ」を受けること自体が、そもそも許されない事です。
 必要なのは「いじめ」をなくす事であり、憲法九条を変える事でも、選択的夫婦別姓を否定する事でもありません。

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卒業証書も金次第

 色々なところで格差拡大に関する話を聞きます。
 今日聞いたのは、学校の「施設設備費」が払えなくて卒業証書をもらえなかった生徒さんの話でした。
 千葉県では、収入の少ない家庭の場合、学費の減免制度はあります。
 しかしながら、学費と別に払わねばなず、かつ金額的にかなりの負担になる「施設設備費」の減免制度はありません。
 したがって、貧しい家に生まれた生徒さんは、「施設設備費」が未納になってしまいます。
 すると、学校は、その生徒の卒業を認めません。
 周りとの兼ね合いもあり、卒業式から排除はしない、程度の配慮はするようです。
 ただ、卒業証書は本物ではなく、レプリカを渡したり、一度渡した証書を返させたりします。そして、「設備費を払ったら卒業証書を渡す」と伝達するのです。

 そんな残酷な事をするくらいなら、施設設備費も、学費同様減免すればいいと思う人も多いのではないでしょうか。しかしながら、我が千葉県はそれをやりません。
 ちなみに、減免にかかる費用は11億円とのことです。
 一見、高そうに見えます。しかしながら千葉県は、高速道路新設に平均で年間100億円の予算を計上しています。
 県知事はよほど高速道路がお好きなようで、県の公式サイトのトップは、いつ見ても高速道路建設情報へのリンクになってます。
 一県民として言わせてもらうと、別に、千葉の道が不足しているわけではありません。
 そんな金の一割くらい、貧しい家庭に生まれた生徒に卒業証書を渡すために使ってもバチはあたらないと思うのですが…。
 現在の千葉県知事である森田健作氏は、かつて「青春」という言葉を売りにした芸能人でした。
 しかしながら、自分が知事をやっている県で青春時代を過ごしている人たちには、非常に冷淡な政治をやっているわけです。
 自分は車を持っていませんし、子供もいません。したがって、どちらも直接は自分に関係ない話です。
 そういう立場で言わせてもらうと、どうせ予算を使うなら、山を切り開いて作られた高速道路ではなく、卒業証書をもらえて喜ぶ生徒の顔を見たいものです。

 それにしてもこのような話は、自分が学校に通っていた頃には聞いたことがありませんでした。それだけ格差が拡がっている、という現実があるわけです。
 ピケティ教授が話題になってから、日本の商業マスコミは「日本は欧米に比べて格差が少ない」と盛んに宣伝しています。
 しかし、このような話を聞くと、彼らはこのような現実を知らないのか、知っていてもあえて報道しないかのいずれなのでは、と思わざるを得ません。

 参考資料・小松実前千葉県議サイト2013年1月31日県議会代表質問・三番目の項目「子どもの貧困」